人事業務を大きく変えるHRテックの全貌とオススメのサービス3選

HRテックの登場によって人事業務が大きく変わろうとしています。ここでは、HRテックについて述べると同時に、業務効率を大幅にアップさせるオススメのサービスを3つ紹介します。HRテックの登場による人事担当者の業務がどのように変化するかも解説するので、参考にしてください。

  

AIによるビジネスの変革

FinTechなどをはじめ、さまざな業界がITを導入し始めています。ビッグデータを解析できるAIやクラウドサービスの登場によって、情報共有やデータ解析ができるようになっていき、ビジネスは大きく変わろうとしているのです。

人事担当者の業務も、その1つ。近頃は、HRテックと呼ばれる人事システムが注目を集めています。HRテックを活用することにより、雇用保険や社会保険の手続き、住所変更などの業務を大幅に効率化させました。

また、AIのデータ解析を活用することによって、各従業員が納得できる人事評価が可能です。その結果、従業員の企業に対するエンゲージメントを高めることができます。

HRテックという言葉を聞いたことはあるけど、具体的にどのようなものなのかは分からないという方もいると思います。この記事では、HRテックを利用することで実現できる業務改善や実際のクラウドサービスを紹介していきます。

HRテックの活用が主流となっていく前に、ぜひ、人事担当者の方は記事を読んでみてください。

HRテックとは

HRテック(HR Tech)は、Human ResousesとTechnologyを掛け合わせてつくられた造語です。テクノロジーを活用して、人材育成や採用活動、人事評価に関わる業務を改善することができます。

日本では、HRテックは注目され始めたばかりですが、アメリカでは2000社以上の企業が活用しています。

世界最大級のイベントとも呼ばれている「HR technology Conference」では、400社以上が出展していて、中には数十億円の資金調達に成功した企業も出てきているのです。

日本は、昔からある規制や常識に囚われることなく、ITやAI、クラウドなどのテクノロジーを活用して、人事部門に新たな価値を生み出すことが求められています。その際に、鍵を握るのがHRテックなのです。

人事担当者では、テクノロジーを活用して採用や育成、評価の人事業務の効率化を行い、人事戦略を主業務にできる高い能力を持つことが、今後求められます。これからの人事では、HRテックの活用は避けて通ることはできません。

日本でHRテックの積極的導入が始まる

日本でも、給与計算システムソフトを導入している企業はたくさんありました。しかし給与計算以外で、ITテクノロジーが利用されることはまだまだ多くはありません。

それは、日本の採用制度としてある新卒の一括採用や、日本の雇用形態の年向序列制度が大きく関与していたことも一理あるでしょう。

しかし、近年の日本では、少子高齢化社会の影響を受けて、優秀な人材の採用こそが競合優位に立てるという考えが浸透してきているのです。

ここでは、HRテックの積極的な導入が始まる理由をみていきます。

優秀な人材の採用

少子高齢化に伴って、働き手となる人口の数が減少の一途を辿っています。企業の競争優位における人材の確保の比重は、大きな割合を占めるようになりました。

優秀な人材を採用して、長く活躍してもらうことが経営者にとっての課題ともいえます。また多種多様な働き方を受け入れて、それぞれの人のバックグラウンドに理解を示すことも求められていくことになります。

人事に求めるスキルのアップ

グローバルな評価策定や雇用の流動化の中でも、公平で合理的対処に基づく組織運用が求められます。人事採用者の記憶力だけでは、負えないものへと人事業務は変化しているのです。

そのため、HRテックの効果的な導入が必要とされます。HRテックを活用すれば、これまでブラックボックスの中に入っていた情報がデータ化されて、可視化できるように変わります。そのデータを活用することで、最適な人事配置などが行えるようになるのです。

経営者も、これからの人事担当者には、高い水準のスキルを求めてくるでしょう。今後はHRテックを使いこなして、人事業務を効率化していき、人事戦略に注力できるような人事担当者が経営陣から必要とされていきます。

HRテックの3つのカテゴリーとは

HRテックが利用される業務は、大きく分けて3つのカテゴリーに分けられると言われています。

人事データの一元管理・データの分析

人事データの取り扱いは、時間と労力がかかっていました。たとえば、採用業務では、候補者の個人情報や面接時評価など、プライバシーに配慮しながら保存しなければいけません。そして、書類が必要なときに関係者へ提出しなければいけませんでした。

また、採用に関するデータは、転職サイトや採用管理システムなど、さまざまなシステム上に保管されており、一元化されていませんでした。そのため、時間や労力を必要としていたのです。

人手による作業は時間がかかる上で、人的ミスも発生してしまいます。そのような作業を改善する画期的なシステムこそが、HRテックなのです。

HRテックの登場によって、各採用媒体や採用管理を連携させて一元管理できるようになりました。また、スマートフォンなどの端末も利用できるため、従業員からのデータを集約しやすい環境下の整備も可能に。たくさんのデータを集約、一元管理できる環境がHRテックによって整ったのです。

また、AIなどの人工知能を活用してビッグデータを解析することにより、成長機会を求めている従業員や、退職リスクのある従業員を見つけることも可能。また、データに紐づけた説得力のある提案が可能になります。このように、きめ細かな人事マネジメントが実現できるようになるのです。

【おすすめのクラウドサービス:Workday(ワークデイ)】

Workday(ワークデイ)は、2005年に創業したクラウドERO会社のWORKDAYが開発したシステムです。企業経営に必要とされる資源(人材・モノ・金・情報)を効率的に活用するためのパッケージ商品です。

採用や教育、人事評価、人事管理、給与の支払い、勤怠管理の機能がすべてアプリケーションに入っています。ビッグデータを解析できるAIも導入されていて、成長機会を必要としている従業員や退職する恐れのある従業員を90%以上の精度で発見することもできます。

また、各従業員のポテンシャルなどもデータ化できるため、将来に備えた組織体制づくりが可能です。Workday(ワークデイ)は、アマゾンや楽天など、人材採用に注力していきたいと考えている大企業を中心に導入されはじめています。

・サービス名:Workday

・提供企業:WORKDAY

・利用料金:要見積

・URL:http://www.workday.com/jp/applications/human_capital_management.php

定型業務の削減・オペレーションの効率化

従業員の入退社、昇進、出産などのライフイベントの応じた労務管理は、人事業務にはつきものです。このような定型業務に追われてしまうと、戦略的・創造的な業務に注力することができません。

また、従業員側の視点から考えてみても、人事担当者が忙しくしていると、雇用保険や社会保険の加入手続きなどが遅れてしまい、待たされてしまうという問題が発生します。そのため、各種加入手続き、賃金の変更、住所変更などのオペレーション業務の効率化が、現代の人事業務には求められているのです。

アメリカでは、業務効率化を図るため、セルフサービスが主流となっています。セルフサービス化とは、システムを導入して従業員自身に情報を入力してもらうというものです。

セルフサービス化は、単純に人事の業務を減らす目的だけではなくて、従業員自身に情報を入力してもらうことで、転記ミスなどの人的ミスの防止効果も見込めます。また、最新情報にアップデートするまでのタイムラグも最小限に減らすことができるのです。

セルフサービス化は、インターフェースの操作性の改善によって普及しました。スマートフォンやタブレットの登場が大きく関与しているのです。

【おすすめのクラウドサービス:Smart HR)】

従業員のライフイベントに応じた労務手続きを自動化するクラウド型ソフトウェアです。2015年11月に正式にリリースされました。1年で2000社以上の企業がSmartHRを導入しています。

サービスの最大の魅力は、住所の変更など必要な情報を入力しておけば、申請書類の作成や役所への申請手続きも自動的に実行してくれる点です。SmartHRを利用すれば、健康保険や雇用保険の手続きが役所に行かなくても、オンライン上で完結できす。

また、社内にある人事データを一元管理することができて、顧問の社労士とも情報共有が行えます。そのため、大幅に業務効率が進んでいくのです。

・サービス名:SmartHR

・提供企業:株式会社SmartHR

・利用料金:600円(税抜)/ 1ユーザー

https://smarthr.jp/

従業員とのコミュニケーションの円滑化

上司と部下、社員同士のコミュニケーションを円滑化することによって、企業に対するエンゲージメント(愛着・満足)は高まります。このようなエンゲージメントを高めるためのHRテックのサービスも相次いで登場しているのです。

最近では、優秀な人材を確保することが難しいため、自社への貢献意欲や愛着といった従業員のエンゲージを高めることが、競合優位性を保つ上で重要だと言われています。

社員の満足度をどのように高めていき、1人ひとりの力を最大限に引き出すかという点にフォーカスするHRテックのサービスが登場しています。

AIを活用することで、ビッグデータ解析が可能になります。そのため、各従業員が納得いくような人事評価や配置をデータに紐づけることによって実現できるのです。

また、HRテックを利用すれば、業務が大幅に効率化できるため、各種手続きをスピーディーに行えるようになり、手続きに待たされるというストレスがなくなります。このように、職場環境を整備していくことによって、組織に対する従業員の満足度を高めていけます。

人事担当者は、人事業務に追われるのではなくて、社員にキチンと向き合い満足度を高められる職場環境を人事面から整備することが求められていきます。

【おすすめのクラウドサービス:CYDAS(サイダス)】

CYDASのクラウドサービスを利用することによって、人材マネジメントの効率化を図ることができます。また、CYDAS内に蓄積されたデータを解析していくことによって、各従業員の企業への貢献度も可視化できるます。

そのため、適材適所に人材を配置する場合や人材育成にもデータは活用していくことができます。人事考課にかかっていた工数も大幅に削減することができるでしょう。

目標達成度などが目に見えるデータ化とあるので、正しく従業員を評価することができるのです。そのため、従業員も納得しやすく、会社に対するエンゲージメントを高めていくことができます。

・サービス名:CYDAS

・提供企業:株式会社サイダス

・利用料金:要見積

http://www.cydas.com/

これからの人事担当者の役割について

HRテックの登場によって、業務効率は大幅に上がることは理解していただけたと思います。そして、人事担当者の業務は従来のものから大きく変わっていくのです。

これから人事担当者はどのような役割を担うようになるのでしょうか。ここでは人事担当者の役割を見ていきます。

経営陣のパートナーとしての役割

HRテックを利用することによって、これまで負担となっていた情報管理や運用、オペレーション代替をしてもらえます。しかし、HRテックは業務効率や制度の向上の補助ツールに過ぎません。

人による価値判断や意思決定は、HRテックを導入しても代替することは不可能です。HRテックは、人事担当者が戦略策定などの業務に時間が割り当てられるようにするためのサポートツールとして考えておくべきです。

HRテックの登場によって、人事担当者は、これまでの煩雑なルーティンワークから解放されることになります。人事のプロとして経営陣のパートナー的存在になることが求められていくのです。

人事担当者は、自社の経営戦略を経営と同じレベルまで深く理解して、人事のプロフェッショナルとして助言する力が求められて生きます。

自社のビジネスモデルや事業環境、組織を俯瞰的に見て、人事面から企業の競争優位性を考えなければいけません。これからの人事担当者は、経営陣のパートナーとしての素質が大きく求められていきます。

コミュニケーターとしての役割

HRテックを活用して、データ分析ができるようになっても、データから導きだれたソリューションを実行に移せるかは、周囲の人を納得させなければいけません。相手を納得させるためには、熱量やコミュニケーション能力が必要になってきます。

また職場環境を改善していくためには、1人では限界があります。そのために周囲の人を巻き込んで、改善していく力も必要となっていくでしょう。このように、技術的なものはHRテックの導入によって手離れできますが、それ以外のコミュニケーターとしての役割のようなヒューマンスキルが強く求められていくようにシフトしていきます。

まとめ

この記事では、HRテックを活用した人事業務を具体的に説明してきました。HRテックを導入することによって、社内に溢れ返っていた人事データを一元管理・運用できるようになるため、業務効率化が見込めます。

人事データの一元管理、定型業務の削減、オペレーション業務の効率化、従業員のエンゲージメントの向上にHRテックは大きく貢献します。そのため、従来行っていた業務を手離れさせることができるでしょう。

人事担当者の業務内容は、より戦略的な業務へと切り替わっていくのです。HRテックに関する理解を深めることはもちろん、経営陣のパートナーとしての役割やコミュニケーターとしての役割が、今後の人事担当者には求められていきます。

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