Google for jobs日本上陸がもたらす2019年の採用手法の変化を未来予想!

2019年1月23日(水)からいよいよ日本でもサービスが開始した、Google for jobs(グーグル・フォー・ジョブズ)。Chrome(Googleが提供するWebブラウザ)・フォト(クラウド上に写真を保存しておける写真保存サービス)・カレンダーなど、日常的に利用するようなサービスがある中、ついにGoogleが求人サービスを提供すると注目していた人も多いはずです。

2017年6月にアメリカで発表されたGoogle for jobsはアラブやアジア圏にも広がり、次は日本といわれてきていましたが、前評判通りの2019年1月にオープンしました。

「利用者が多いGoogleで、求人を検索できるようになったら強い」と、なんとなくメリットを感じる人もいるでしょう。しかし、「自社が採用をするにあたってGoogle for jobsがどのように影響するのか想像できていない」という人も多いのではないでしょうか。

そこで今回はGoogle for jobsの機能やできること、通常の求人広告との違い、そしてGoogle for jobsが日本に上陸したことにより、もたらす影響と変化予測をご紹介します。こちらの記事を参考に、今後の採用活動に役立ててみてください。

 

■Google for jobsとは?

まずはGoogle for jobsがどんなものなのか、ご説明していきましょう。Google for jobsは一言でいうと、「Google上で求人票が見られる機能」です。求人サイトから企業の採用サイトに至るまで、ネット上に出ているあらゆる求人をまとめて表示してくれます。

Googleの検索窓付近に表示されるため、Google内で求人を見ることができるのが便利なポイント。Googleに情報を拾ってもらうには、Googleが出している基準に合わせて求人内容を書くことが必要です。基準に沿った記述をしたページは、Google for jobsの検索結果に表示されるという特性を持っています。

こういった特性を持つサービスはどの程度の人が使っているかが重要ですが、Google for jobs(しごと検索機能)が使えるGoogleChromeの利用者数を見てみましょう。

株式会社ウェブレッジが発表している「Webブラウザシェアランキング(2018年12月):日本国内」ではWebブラウザの中でもChrome70.0で20.82%、Chrome71.0で19.26%、そしてChrome for Androidで10.55%という驚異的な利用率を誇っています。3つを合わせると、50.63%ということで、なんと半数以上がGoogleChromeを使っていることがわかります。

出典:株式会社ウェブレッジ「Webブラウザシェアランキング(2018年12月):日本国内」

https://webrage.jp/techblog/pc_browser_share/

また、表に掲載されているうちのInternet Explorer(IE)しかGoogleしごと検索が非表示とならないため、大半のブラウザで利用することができます。これを考えると、驚異的な利用者数が期待できる検索サービスといえるでしょう。

■Google for jobsでできること、できないこと

では次に、Google for jobsで具体的にできること・できないことを挙げていきましょう。通常の広告とは違って、Googleの1機能であること、求人広告とは違うポイントがおわかりいただけるはずです。

◯できること

・同じ項目で自動整理された求人ページの閲覧、応募

・求人の絞り込み

・求人情報のブックマーク

・メール通知

・Googleマップとの連動

・企業評価の閲覧

・同じ項目で自動整理された求人ページの閲覧、応募

Google for jobsはネット上にある求人ページの情報から同じ項目を抽出し、自動で並び替えを行ってくれているため、求人サイトや企業の採用サイトなどに順不同で並んでいる項目がきれいに整理された状態で閲覧できます。また、Google for jobsから実際の原稿があるサイトに遷移すれば、そのまま応募も可能です。

・求人の絞り込み

求人情報表示結果を自分の好みで絞り込むことができます。カテゴリ(職種)、地域、投稿日、勤務形態、会社名という内容が並んでいますが、それ以外の文言を検索窓に入れれば、それも反映した検索結果を表示してくれます。

・求人情報のブックマーク

Google for jobsで見られる求人情報はブックマークしておくことが可能です。求職者自身が、自分好みの求人案件をブックマークしておくことができるので便利になり、より求人内容を集中してみることができるようになります。保存済みの箇所から自分が気に入った求人案件を後で振り返ることができます。

・メール通知

自分が検索した条件に関して、メール通知アラートをつけることができます。每日アラートメールが届くため、「どんな条件で検索をしたのか」、「現在掲載している企業の検索結果を每日更新して見られる」という求職者(利用者)メリットがあります。

・Googleマップとの連動

特に求職者が家の近くや自転車で通勤可能な範囲などで勤務先を探している場合、近い位置にある企業を見ることができます。2km、10km、25km、50km、100km、300kmと選ぶことができるので、求職者が自分の希望に応じて検索の仕方を変えることも可能。

また、地名を入れずに検索した場合は近いエリアの求人を表示してくれるという機能もついています。

・企業評価の閲覧

転職会議・カイシャの評判・キャリコネなどの口コミ(求人)サイトで、会社評価を確認することができます。左側の検索結果一覧の中から気になる企業を選んでクリックすると、詳細が右側のページで見られ、その下に企業評価が載っています。企業によって口コミがない場合もありますが、情報が集約されているため、ここからさらに口コミサイトで検索する必要はありません。

◯できないこと

次に、Google for jobsではできないことをまとめてご紹介します。

・業種の絞り込み

・給与幅での絞り込み

・派遣(雇用形態)の掲載

・広告掲載

・管理画面機能

・(Google for jobsで)求人原稿作成はできない

・業種の絞り込み

絞り込み項目には業種が載っていません。しかし、検索窓に入力すれば希望業種のみの絞り込み結果を表示することができます。

・派遣(雇用形態)の掲載

雇用形態はフルタイム・契約社員・インターン・パートタイムの4種類となっており、派遣は該当しません。派遣を募集したい場合は従来の求人サイトを利用するか、自社の採用サイトで募集を行ってください。

・広告掲載

Google for jobsは広告ではなく情報を集約しているだけであるため、広告費用をかけて、上位に表示することはできません。これまで広告掲載費用をかけることで上位表示を狙う手法で採用活動を行っていた場合は、やり方を変える必要が出てきます。

同様の求人情報集約機能があるIndeedは広告機能を持っていますが、Google for jobsにはありません。

また、表示される形式は、リスティング広告の下に表示されることが多いです。

まれに、SEO対策(検索エンジン最適化:検索結果の上位に表示されるための対策)を行っている企業の一般(オーガニック:広告料を払っていない)検索結果がGoogle for jobsよりも上に来る場合があります。Google for jobsが、一般検索よりも上位にくるとは限りません。

・管理画面機能

求人サイトによくある管理画面機能はありません。厳密にいえば、Google for jobs内で応募ができるわけではなく、求人サイトで応募という形になりますので、応募自体もGoogle for jobs内では不可能。応募ができないため、管理画面も必要ないという機能になります。

・(Google for jobsで)求人原稿作成はできない

上記にも関連しますが、Google for jobsはあくまで情報を集約してくれるサービスであるため、求人原稿作成は求人サイトか自社の採用サイトで行わなければなりません。

できること・できないことを見ると、これまでの求人広告とは一線を画する存在であることがおわかりいただけるでしょう。つまりGoogleは、これまで検索ブラウザで行ってきた理想を、求人情報でも実現しようとしていると考えられます。

それは、「検索した人が求めている最適な結果が上位に表示される」こと。検索キーワードをいろいろと変えて検索してみると、それにピタリと合う案件が表示されるため、ぜひその精度を試してみてください。

求職者が求めている情報を得ることができる機能になれば、これから求人サイトに投資するよりも価値ある採用ができる可能性もあります。

■Google for jobsのメリット・デメリット

では次に、Google for jobsのメリット・デメリットにはどのようなものがあるか、企業側と求職者側にわけてご紹介していきます。

◯企業側

まずは企業側のメリット・デメリットです。

●メリット

・求人サイト&企業の採用サイトも表示されるため採用機会が広がる

Google for jobsで求人サイト、企業の採用サイトも検索結果に表示されるため、純粋に情報の露出が増えています。それによって採用機会も広がるので、これまでよりも採用費を削減できる可能性もあるのは大きなメリットです。

・検索サイトならではの豊富な絞り込みができるためマッチング度合いを上げられる

求人サイトでは一括応募などの機能があり、あまりマッチングしていない応募者からの応募もあったかもしれません。しかし、Google for jobsであれば、検索エンジンの正確性を活かした検索結果を表示してくれるため、マッチングの度合いを上げる事ができる可能性もあります。

●デメリット

・Google基準を守らないと情報が掲載されない

無料で情報の露出が増える点は大きなメリットですが、Googleの基準を守っていないと情報は掲載されません。準拠しているかはよく確認をして掲載をするようにしましょう。

・広告掲載で上位表示戦略を取っていた企業は方法を変える必要性も

広告掲載で上位に表示させて多数の応募を集めていたという企業は、採用手法を変える必要性も出てくるでしょう。Google for jobsの利用者が増える、あるいは求人サイトが低迷するなどの状況があった場合は、応募数が激減する可能性もあります。Google for jobsを活用しながら、徐々に採用手法をカスタマイズしていきましょう。

◯求職者側

●メリット

・企業評価が見られる

企業の口コミを書けるサイトの評価が載っていて、求人情報と一緒に見ることが可能。第三者の評価を参考にしながら、応募先を選定できます。

・同じ形式に整えられているため、見やすい

求人サイトによって情報の中身が異なる場合もありますが、同じ形式に整えられているため、非常に情報を比較して見やすくなっています。

・Google for jobsを使えばどんな求人にもアクセス可能

Google for jobsを使えば、どんな求人にも簡単にアクセスできるというのはメリットです。求職者は転職する際、たくさんの求人サイトに訪問・閲覧します。それが1つにまとまっていること、さらに検索精度が高いブラウザで情報検索が可能なことは利便性を非常に高めてくれるでしょう。

●デメリット

・評価があまり載っていないことも多い

企業評価については、企業によって載っていないケースもあるため、すべての評価を見られるわけではありません。

・テキスト情報だけなので、写真や動画などのイメージが伝わらない

一般の求人サイトとは違って情報を集約しているものなので、画像は元のサイトに遷移してからでないと見られません。また、改行がなくて読みづらい場合や、情報量が極端に少ない場合もあります。

・年収幅を持った絞りこみ検索ができない

求人サイトであれば、年収400万~500万などのように幅をもたせた絞り込み検索があります。しかし、Google for jobsの場合は検索窓に年収◯◯◯万などと入れない限り、年収での検索ができません。例えば年収550万と入力した場合はその文言が原稿に入っている求人情報を表示するようになっています。

デメリットもありますが、1クリックで別の求人サイトに移れることで解決することも多く、メリットの方が大きいと感じる企業も多いでしょう。メリット部分を参考に、取り入れてみてください。

■Google for jobsの日本上陸が2019年の採用手法に与える影響

2018年12月27日に日本経済新聞が報じたGoogle for jobsの日本上陸のニュースを受け、その2日後の2018年12月29日には人材業界大手のパーソルホールディングスの株価が一時前日の1,732円よりも8%下落するということがありました。

出典:日本経済新聞「グーグル、求人事業に19年参入 検索結果で仕事を提案」

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3945023027122018916M00/

出典:日本経済新聞「パーソルHD 一時8%安 グーグル参入で連想売り」

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO39559530Y8A221C1EN1000/

黒船と呼ばれるGoogle for jobsの上陸で、人材サービスに大きく影響が出るという見込みがあったものの、2019年2月1日の取引では1,931円となっていて盛り返しています。

出典:Yahooファイナンス株式「パーソルホールディングス(株)」

https://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/detail/?code=2181.T&d=3m

Google for jobsの影響は現状一時的といえますが、世間がGoogle for jobsに準拠した掲載を行うようになれば、その利用者数は多くなる可能性もあります。求人サイトが完全になくなることはないでしょうが、ゆくゆくは求人サイトの領域を削っていくことになる可能性も高いでしょう。なぜなら、Google for jobsは無料で求人情報を載せることができるからです。

採用サイトがGoogle for jobsに掲載され、そこから採用ができれば採用サイトに費用をかけずに採用を行っていくことが可能です。そういった企業が1%にもなれば、人材サービスは大きな影響を受けることになるでしょう。また使用され続けることによって、Google for jobsの機能も強化され、より求職者にマッチする情報を表示できるようになるかもしれません。

しかし、企業がGoogle for jobsの基準に合わせて採用サイトを作成しても、効果が出始めるのはまだまだ先。そのため、2019年に大きな変動があるとは考えにくいです。しかし、10年後に振り返ってみれば2019年がGoogle for jobs元年だというような変化がこの10年で起こっていくのではないでしょうか。

■まとめ

2018年末から話題に上がることの多かったGoogle for jobs。新たな採用手法として、どのように活用していくか、イメージはできたでしょうか?できる・できないこと、企業側・求職者のメリット・デメリットがわかったことで、自社に与える影響を予測しながら行動してみてください。 Google for jobsの基準に沿った自社採用サイトを構築し、無料で検索結果の上位に表示されるよう今から活用していけば、5~10年後の採用活動に生きてくるはずです。サービスがスタートしたばかりの今こそ、ぜひ取り組みはじめてはいかがでしょうか。

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