Web面接のメリット 導入している企業の具体例と取り入れるコツ

 

はじめに

企業の採用活動は会社の中長期的な戦略を実現させるのに必要不可欠な、重要な職務の一つです。しかしながらどうしても採用にはコストがかかってしまいますし、遠方の大学生などがどうしても不利になってしまいます。そういった課題を解決するために導入されているのがWeb面接です。導入している企業や導入を検討している企業も多いことから、最近注目されています。

1.そもそもWeb面接とはどのようなものか

Web面接は、文字通りWebを使った面接のことで、一般的にはパソコンのSkype機能やスマートフォンなどを使って面接を行うことです。場所を問わずにパソコンの前で行う面接ではありますが、遠隔地に住んでいる就活生とコミュニケーションを取ることができると、近年大きな広がりを見せています。スマートフォンやパソコンは多くの学生が当たり前に所持しており、一方で企業のIT化も進んできていることから、近年業種を問わず広がりを見せています。

Web面接といっても、特別な面接ではなく、パソコンやスマートフォンを通して応募者と面接官がコミュニケーションを取るという形で行われます。Web面接はオンライン面接とも呼ばれ、面接試験でなくても人事採用サイドと就活生が話をするWeb面談などもありますし、会社説明会でもWebを使ったWeb説明会が行われることもあります。このように、採用ツールの一つとしてWebが広まってきている中、面接試験もWeb上で行うというのは自然な流れなのかもしれません。

2.Web面接のメリット① 採用コストが削減できる

Web面接のメリットはなんといっても採用コストを削減することができる点です。全国から学生を集めようとすると、採用面接官は全国各地に出張しなければなりません。支店があるところならまだしも、支店がないところであれば会場を借りなければならないこともあります。

また、企業によっては遠隔地から受験する学生に交通費の一部または全部を支給することもあります。このように、採用一つとってもコストがかかりますが、Web面接を取り入れることで面接官が移動するコストや会場を用意するのにかかるコスト、そして応募学生に支給する交通費などのコストが浮きます。

Web面接を取り入れることで、毎月40万円程度のコスト削減が可能になったという企業もあります。採用担当者が面接のために出張する旅費が10万円くらいだとして、採用のピークシーズンに月4回面接のための出張がありましたが、Web面接を取り入れることによりそういったコストが削減できます。Web面接にはそれだけの環境を整えないといけないため、導入にいくらかはコストがかかりますが、それでも毎回面接の度に出張するコストや交通費を支給するコストに比べれば安いものです。

3.Web面接のメリット② 手間がかからない

人事採用担当者にとって、採用活動はとても忙しいものです。全国各地の支社に採用担当がいればいいのですが、そうでない場合は面接担当者が出張して面接をすることになります。面接の度に出張していては、その移動時間が無駄になります。それだけでなく、出張にかかる出張旅費の精算などの手間もあります。それでは面接学生の方に交通費を補填したり支給したりするのも、経費精算が伴うので手間がかかります。

また、人事担当者にとって面接ができる人数も、日程が限られているので制限されます。面接時間の調整や連絡も行わなければなりません。Web面接であれば、面接時間もフレキシブルに設定できますし、チャット機能やスケジュール管理機能を導入することで面接を設定すること自体も比較的簡単にできます。採用コストとともに手間も削減できるのです。

4.Web面接のメリット③ 多くの学生の応募が見込まれる

地方の大学に通っている人は、採用面接のためだけにわざわざ都会に出かけなければならないのはハードルが高いものです。移動時間も、交通費も、場合によっては宿泊費もかかります。たとえ興味のある企業があっても、お金がかかるので遠慮しておく人も少なくありません。もしWeb面接を導入したのであれば、地方在住の学生も都会の学生と同じように応募して採用試験を受けることができます。

また、就職活動中の学生は非常に多忙です。企業側が出張して面接を行っている場合、どうしても面接日が限定されてしまい、その日に学校やほかの企業の選考がある人は参加できません。しかしながら、Web面接であれば、時間や場所を選ばずできるので、スケジュールをみて空いている時間に受けられます。また、移動時間や面接前後の待ち時間もカットされるので学生の負担も少なくなります。

Web面接は普通の面接と比べてスケジュール調整の負担や時間的負担が少ないです。第一志望でなくても受けられるので多くの学生にチャンスがあるでしょう。特に地方の国公立大の学生など、優秀であるけれど受験機会が少ない学生を確保するのに役立つツールなのです。

5.Web面接のメリット④ 企業に愛着がわき、内定辞退の防止につながる

通常の面接であれば、会議室の使用時間やほかの学生との調整もあり、もっと面接したかったと思っていても十分な時間が取れないことがあります。また、学生側も企業に対して質問があっても時間的余裕がないのでできないこともあります。その点、Web面接であればオンラインでつながっていれば話ができますし、チャット機能などを使えば簡単に質問もできるので学生と企業の距離が縮まります。

普通の面接であれば、交通費やスケジュールの関係から遠隔地の学生は、ほんの数回会っただけで内定が出ることが少なくありません。第一志望なら良いのですが、ほかの企業と比較したときに「本当に自分のことを見てくれていたのか」と疑問に思って入社意欲の低下につながることもあります。その点、Web面接であれば納得するまで話をすることも可能なので、丁寧に面倒を見れば企業への愛着もわくでしょう。

また、Web面接は手間が削減されるので、通常であれば書類選考の当落線上にいる学生も面接をすることができます。書類にするのは苦手だけど実は会ってみたら意欲的な学生が、採用市場から漏れ落ちることも防いでくれます。学生にとっても、書類だけで落とされるより面接もしたうえですから納得感も高まります。Web面接の活用の仕方によっては、会社の評判を上げることにもつながります。

6.Web面接のメリット⑤ 公正な評価や面接官のスキルアップにもつながる

Web面接は、実際の面接を映像や音声で記録することができるのも特徴の一つです。これは、企業側からすれば面接官の水準を統一することにも役立ちます。面接官やその上司が面接の家庭を逐一振り返ることができるので、面接官のスキルアップに役立ちます。

よほど小さな企業でなければ、面接担当者は複数いるのが普通です。しかしながら面接担当者の間に求める人物像にずれがあったり、コミュニケーションが不得手な面接官がいるとそれだけで採用基準に見合った学生に内定を出すことが難しくなります。もちろん、面接官のスキルを平準化するためにトレーニングなどはやるでしょうが、実際の事例から学ぶ方がより具体的にスキルアップできます。

場合によっては、甲乙つけがたい学生がいたときに、第三者に客観的に見てもらう、配属部署が決まっているときは配属予定先に面接の様子を見てもらうことも可能です。加えて、学生にとっては自宅や大学の一室などリラックスできる環境で面接ができるので、緊張しやすい学生デモ本年でコミュニケーションが取れ、判断しやすくなるというメリットもあります。

7.Web面接を導入している企業の具体例

しかしながら、Web面接をいきなり導入するとしても難しい、そんなこともあるでしょう。そのような場合、Webでの会社説明会を取り入れるなど、段階的にやっていくのもよいでしょう。また、来社できない地方在住の学生に限るなど、最初は負担にならない程度から実施していくのも一つの方法であり、多くの企業が実施していることです。

たとえば、IT大手では、エンジニアの採用において一次試験にオンライン実技試験、二次試験には希望者のみオンライン面接をするようにしました。実技試験ではコンピューターやプログラミングスキルなどを見るために試験時間内に指定された実装を行うものでした。こういった試験もWeb上なら全国の大学生が平準的に受けられます。

スマートフォンの大手通信会社も販売職にWeb面接を行いました。スマートフォンしか持っていない人でも受けられるようにと、SkypeやFaceTimeを利用するなど工夫しています。全国各地に勤務地のある大手メーカーでは、片道2時間以上かかる遠隔地の学生を対象に遠隔地コースでのWeb面接を導入しました。医療福祉系の会社では、アプリを利用して面接の予約すらもオンラインで行うなど進化しています。

8.Web面接で起こり得るトラブルやデメリット、対策について

採用コストの低減、そして広く応募してもらったり内定辞退の抑止にもなるのがWeb面接です。メリットはたくさんありますが、もちろんデメリットもあります。デメリットの一つとしてはやはり対面の面接と比較するとやはり劣る面があることです。特に面接の時に就活生と視線を合わせることが難しかったりする点があります。また、インターネット音声やテレビ音声は、少し鮮明さに欠けることがあるので、聞き間違いによるミスコミュニケーションが起こることもあります。

加えて、会社の方でしっかり対策を取っていても、応募者のほうで電波が途切れるといったハプニングもありえます。ネットワークトラブルへの対策も考えて、スケジュールは余裕を持って組むことを考えておきましょう。

リアルな面接でもリスクはゼロではないのですが、応募者のモラルによっては、Web面接中の映像が流出するリスクがあります。そのため、普通の面接と同じくらいかそれ以上に言動に気を付けるようにしましょう。特に機密情報の開示は慎重に行わなければなりません。システムのミスなどのリスクは、Web面接専用システムを導入することによりある程度防げることはありますが、そういったシステムを採用するにはコストがかかることも理解しておかねばなりません。

9.Web面接を導入するためには

せっかくWeb面接の導入を決めても、スムーズに進まないと就活生の信頼をなくしてしまいかねません。Web面接を担当するのでしたら、インターネット音声などある程度取り扱いに慣れていることが必要です。

たとえば、Webで部内の面談をしてみたり、場合によってはWebの会社説明会をやってみるなど少しずつ取り入れていくことです。いきなり面接選考に踏み出してしまうと、不慣れなところが露呈しかねません。また、全員をWeb面接にするのではなく、まずは遠隔地の人からなどといったように段階的に取り入れるようにしましょう。そして、最初のうちは振り返りながらきちんとできているかチェックするようにするとなおよいでしょう。

10.実際にWeb面接を取り入れるための準備

実際にWeb面接の導入を決めたら、それにふさわしい環境を準備するようにします。まず、最近のインターネット音声やテレビ画面は、一昔前のそれらと比べるとかなり鮮明で小さな音でも拾ってしまいます。そのため、まずは静かな会議室など、面接にふさわしい環境を用意しましょう。他の人の会話や雑音が入るようなオフィススペースはWeb面接に不向きです。加えて、屋外も騒音や光が入ってしまうことから不向きです。また、画面上は案外遠くまで映るものです。

Web面接で使用するような会議室は隅々まで清掃がいきわたっているか、不用品が積まれていないかなどをチェックしましょう。そういった部分で会社の状況を判断する就活生がいるかもしれないからです。

Web面接は、マイク付きイヤホンで行うほうがよいです。静かな環境であったとしても面接官の声だけを拾うのが難しいものがあります。マイク付きイヤホンはノイズを抑える役目もあるので、購入したほうがよいでしょう。また、予期せぬトラブルが起こることもありますので、オンライン面接ツールは2つ以上登録しておいたほうがよいです。就活生は限られた時間をやりくりしていろいろな会社を受けているので、トラブルがあって受けられないというのは避けたほうがよいからです。

11.面接する学生にはWeb面接をどう伝えておくか

Web面接は、いろいろな企業で導入されているとはいえ、まだまだ認知度の低いものです。そのため、オンライン環境に慣れていない学生も少なくありません。Web面接用の多くのツールは、インストールしたり、会員情報を登録するのが必要になります。もし、マイク付きイヤホンを就活生にも用意してもらうのであれば、すぐにはできないことも念頭に置いておいたほうがよいです。

Web面接を行うときは時間に余裕を持って学生に詳しく注意点など教えておくとよいでしょう。突然のトラブルにも対応できるように、スケジュールは余裕を持って組むようにするとよいです。必要な情報は早めに、そして丁寧に行うようにしましょう。万が一のネットワークトラブルにはどのように対処すればよいか事前に教えることで、トラブルが最小限で済みます。

12.Web面接を取り入れる際の心構えについて

この頃の採用市場の活性化によって採用面接は、学生を選抜するという意味合いだけでなく、学生が企業を選ぶという側面もあります。そのため、企業においては採用面接をスムーズに進めることが必要不可欠になります。万が一採用試験の際に何かトラブルになると、その学生の信頼を失墜させるだけでなく、場合によってはネット炎上などのリスクがあります。そのため、初めてWeb面接を導入するのであれば、しっかりとシミュレーションをしてミスがないようにしましょう。

また、Web面接がいくら便利だからといって、そればかりに頼るのは危険です。一度も対面せずに信頼を構築するのは極めて難しいからです。だから、Web面接はあくまで通常の面接の補助的なものとして位置付け、最終面接や役員面接など重要な曲面はやはり対面での面接と言うことにしなければならないでしょう。

人によっては、Web面接に不慣れな就活生もおり、画面を見つめて話をするのでカメラを見つめておらず、視線が合いづらいといったこともあります。加えて、インターネット音声やテレビ電話に慣れていない人は、聞き間違いをすることもあります。そのような点も考慮して中身で選考すべきです。

おわりに

Web面接には、採用コストの削減や手間の削減、遠隔地の学生が受けやすくなるといった多くのメリットがあります。加えて、直接学生と会うことができ、疑問点も解決したうえで入社につなげられ、内定辞退を防ぐといったメリットもあります。採用担当サイドにおいても、録画してみられることから公正な採用や業務の平準化、効率化が図られます。Web面接を導入している会社は業種業界に寄らず幅広く、一次面接などで採用していることが多いです。Web面接を導入するにあたっては、環境を整えることと、しっかりと準備をしておくことが必要です。今後Web面接を導入する企業は増えてきそうあり、より一般的になるでしょう。

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